弦月~ゆみはりづきの夜 BASS LIVE

9月20日に大阪四ツ橋のフィドル倶楽部にて行われました、ベーシスト中心のライブイベントを見てまいりました。 いずれのバンドも、エレクトリックベースをメインにして、ギターなどのコード楽器をほとんど使わないという形態です。ベーシストならずとも興味深いライブイベントでした。

奏(かなで)

奏監修の泉先生の元教え子さんのベーシスト、kohtaさんと、ベーシスト後藤次利氏のプロジェクトGrace noteにも選出された美形ボーカリスト"illy"さんのデュオです。
ベースとボーカルという最小限のユニットではありますが、熱くも透き通るようなillyさんボーカルと、和音とディレイ、ボリュームペダルを駆使して、ベース一本とは思えないサウンドをかもし出すkohtaさんのベースサウンドは、それ以上のものを必要としないオーケストレーションを感じます。
その中でも、ディレイのタイムをあわしたり、低音弦をゴムバンドでミュートするなど、よどみのないベースサウンドのために細かいサウンドメイクをしていたのは、すばらしいともいます。使用ベースは、ドラゴンフライ イルクオーレの5弦です。

しーなとしゅう

しーなとしゅう広島のさすらいの弾き語りベーシスト"梶山シュウ”さんと、自身でもソロ弾き語りをやっておられる”しーな”さん(pf、Vo)のデュオです。
お二方とも、ソロとしてかなりの実力と表現力をもった方なので、タッグをくむとそれはすごいサウンドが出来上がっていました。
まず、お二方とも歌唱力・歌ごころがあるので、音楽として伝わってくるものに説得力があります。
ベースはおなじみアトランシア ステルスフレットレスです。フレットレスベースを使っているということもありますが、歌とベースのニュアンスがすばらしく、お二人の作り出すサウンドは、オリエンタルなサウンドのなかにあるいみ日本人である土臭い感じもしますが、それが海外のアーティストでは表現できない唯一無二のサウンドを作り出しておりました。
面白かったのが、しゅうさんのベースプレイに以前より新しいテクニックが加わっているところ。 フラメンコ奏法や、E-BOWをつかったりと、つねにベースの可能性を広げようとしている姿勢には、感服せざる終えません。

Faith

Faith泉尚也先生のいわば、ベース弾きまくりが堪能できるユニット(現在はドラムの岡本さんも参加)です。 とにかく、とりにふさわしいパワフルなサウンドで、コード楽器がないということをほんとに忘れてしまいます。
この日の使用ベースは、フェンダープレシジョン、ギブソンSG(EB-3)、ZON sonus 6stフレットレス、YAMAHA BBフレットレスです。4本のベースそれぞれ、とても特徴的で、すばらしいサウンドです。さすがにベースに尋常でないこだわりをもっているだけあります。ZONは、ブラックナイロン弦に交換されており、よりやわらかくHI-Cも刺激的なところが取れて非常によいサウンドになっていました。おなじみ、BBのフレットレスとのサウンドのコントラストもすばらしいですね。プレベは、いわずもがなですが、SG(EB-3)がこういうサウンド出せるんだと思って、意外な発見でした。いいですね。
これらの多彩なサウンドを、ドラムの岡本さんが支えて、ボーカル田中千夏さんのこれまたパワフルなボーカルが応酬するという感じです。

いずれのユニットも、やはり百戦錬磨のプロだけあって、ちゃんとエンターティメントの面を備えていて、それをささえる卓越した技術で、音楽を作り出しているという感じがしました。でも、やはりベースメインの音楽でも、中心に人の声・歌があることがベースをより魅力的にしているのは確かですね。歌はすごいと思います。